「ユニットっていいよね。結局そこに辿り着いちゃう。」
その場にいたわけではないから、どんな表情でどんな声のトーンで言ったかは知らない。でもこの言葉を言わせてしまったことが私は悲しかった。もちろん言葉にしてくれることはすごく嬉しい。言いたいことがあれば言ってほしいし、欲しいものがあれば欲しいと言ってほしい。無理して溜め込んでほしくないし、彼を取り巻く環境が何不自由なく言葉にできる場所であればいいなと思う。でもユニットに属さなければJr.であらずみたいな風潮のなかで、彼が少しでも生きづらさを感じていたかもしれないと思うと少し悲しかった。毎月少年倶楽部に出られること、マイクを持たせてもらえること、オリジナル曲があること、メインで公演をやらせてもらえること。羨ましいに決まってる、悔しいに決まってる。でもそれが全てじゃないと思っているし、彼は、彼らはそんなもんじゃないし、もっともっとやれると信じている。Jr.祭りのたまアリ公演で最後の「俺たちはジャニーズJr.」で真ん中にいて円になって繋いだ手を天に向かってあげたとき、なんか悪くないなと思えた。この世界で夢を見たいし、夢を見させてあげたい。だからこわい。すきな人たちにはみんな幸せになってほしいじゃん。結局そこへ辿り着いてしまう。私自身があれから何を成長できていないだけだけど。でも、もうだれも失いたくない、いなくならないでほしい。そうやって願うことしかできないけど、そう願わせてほしい。

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