自分さえ超えて羽ばたけ/松松とスワンソングの話

横浜アリーナのセンターステージで、白い衣装を身に纏い登場した姿が忘れられない。会場中から悲鳴にも似た歓声がこだまする中で歌ったスワンソング。私にとって宝物みたいな曲が、2人にとっても変わらず大切な曲であり続けていたことが嬉しかった。

スワンソングを初めて歌った頃の松松は、年齢的にもキャリア的にもまだまだ若くて、あえてシンメのイメージからかけ離れたこの曲を選んだことが不思議だった。曲の世界観に寄せて歌うのではなく、まるでぶち壊すかのようなしゃかりきダンスに少し違和感を感じた。でも背伸びして魅せようとせず、等身大の姿から垣間見られた色気や儚さに惹かれた。それまでもシンメでやってきた2人だったけど、その時初めてシンメの真髄を見たような気がした。

そしてあれから4年が経って、披露されたスワンソング。今回の振り付けは本家のオマージュだったらしい。あの当時の蒼さとか危うさはもう何もなくて、覚悟と自信が漲った2人の姿には大きな翼が見えた。松倉くんは自身の連載で「今まで応援ありがとう。そしてこれからもよろしくね。というメッセージを込めました。(意訳)」と綴っていた。どういたしまして。でもね、2人を取り巻く環境が目まぐるしく変わっていく中で、ありがとうと言ってもらえるようなことは何もできなかったかもしれない。初めて松松でスワンソングを歌ったあの日から、横浜アリーナのセンターステージで再び披露した日まで繋がってこれたのは、一重に松倉くんと松田くんの、彼ら自身の努力の証なんだと思うよ。気付けば随分と立派で頼もしくなったなぁ。ひよっこだった彼らは、どこへでも羽ばたいていける白くて大きなハクチョウになった。怖いものも失うものも何もない。今まで2人でいろんな景色を見せてくれてありがとう。応援させてくれてありがとう。夢と希望と覚悟を胸に大きな翼を広げて羽ばたいていけますように。すぐ側には変わらず松田くんと、新しい5人の仲間がいるから大丈夫だよね。これからも末永くよろしくね。

松倉海斗くんと松田元太くん
そしてTravis Japanの未来に幸あれ!